外側から見てみたい

地球に生まれて暮らして早幾年

The fourteenth of Novemberな話

本日の日付のスペルを確認しようと  the fourteenth of Novemberと検索したら、

なんとThe 14th of Novemberという曲が出てきました。
 
日付がタイトルになっている曲でぱっと思いつくのはレミオロメンの「3月9日」くらいなのですが、Spotifyで“of Norvember”と検索したら、
8th of November
7th Of Novemver
Fifth of November
November 12
などなど、11月だけで結構ある。
ほかの月にもあるのだろうか。
毎日はけっこうすごいスピードで過ぎていくけれど、毎日どこかで誰かが、『今日』の何かを想っているのだなあ。
 
日付をタイトルにするというので思い出したのは昨年に東京国立近代美術館で見たゲルハルト・リヒターのドローイング。
圧倒的なペインティング作品が多く展示された展覧会の最後の空間に、グラファイトで紙に描かれたドローイングが何枚も飾られていて、そのタイトルがすべて年月日になっていたのです。
リヒターは2017年以降は油彩画の制作から離れてドローイングを制作しているとのこと。
1932年、東ドイツ生まれ。御年91歳(昨年の展覧会時は90歳)そのドローイングたちを見たときに、美術史に永劫残るだろう、20世紀から21世紀を生きているこの巨匠の日々が、こうして今も刻まれているという事実に、私は涙が出そうになってしまいました。
 
80年代生まれの私達は、ロストジェネレーション世代なんて言われてしまっています。
何だ、失われた世代って。我々、ここに生きて息してるんですけど?
生きてるので今日も、私は今日の日付がタイトルになっている歌に偶然出会いましたし。
 
他人に話したら、へぇ〜…で終わるんだろうな、という話をこうしてブログに書いているわけですが、私は、己のそういう情緒を捨てたくないのです。
この世には情緒が否定された瞬間に価値が無くなるものがたくさんあると思うから。
The fourteenth of Novemberの日記でした。