Amazon prime videoにおすすめされたマイ・ニューヨーク・ダイアリーを観ました。
私、こういうお話大好きです。
原作は詩人、ジョアンナ・ラコフの「サリンジャーと過ごした日々」という本のようです。
サリンジャーといえばかの有名な「ライ麦畑でつかまえて」を書いた小説家ですが、
この物語は作家を夢見ている女性が、サリンジャーなどを担当する作家のエージェント会社で働くお話。
エージェントのいちアシスタントのジョアンナが「書く人」になりたい自分を隠して働きながら、サリンジャー宛の熱烈なファンレターや、サリンジャー本人から影響を受けて、本当に自分が行きたい道へ進む決意の物語でした。
J.D.サリンジャーって名前は知っているけれど実は読んだことがない。
でも少し前に、『ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー』という映画を観ました。
こりゃー読まねば、と思ったのに積読多くていまだ未読という言い訳…
マイ・ニューヨーク・ダイアリーはサリンジャーについてとても深く描いているわけではないのに、彼が多くの人に影響を与えているのがよくわかる描かれ方をしています。ジョアンナが、サリンジャーが繰り返す「毎日書くんだ」という言葉で、作家を夢見ていただけの人から書く人に変わっていくところがとてもよかった。
以下映画とは離れた余談です。
何かに影響を受けて自分の道を見つける話って理想だし、自分もそうなりたいなって思います。
けれど私はいつも何かに憧れて影響を受けて、でも本質では自分で何も選択していない生き方をしてきてしまったので、何かに感銘を受けた自分に一番危機感を抱いてしまいます。
何かを好きになると楽しくて楽で思考しない方向へつい行ってしまうから。
何かに夢中になって浮ついてしまっている、そんな時に基準にしているのは結局自分の情緒と倫理観です。
好きとか、感情だけになると自分に思い出以外何も残らないし、他人の意見を冷静に受け入れられなくなるので。
他人の意見を冷静に受けるってかなり大事ですよね。純粋な意見とか、人に見られることをすごく意識した意見とか、悪意とか、ネットにあふれる文字からその感情を判断するにはやはり冷静さが必要。
ネットの大海は広いようで大多数の大波にさらわれてしまって結局大多数の意見が正、という風潮があると感じますが、あまり気にせず、自分の芯を持ちたいですね。